情報Ⅰで学ぶ個人情報。個人情報保護法とSNS利用のポイント

情報Ⅰで学ぶ個人情報。個人情報保護法とSNS利用のポイント

私たちは日常生活の中で、インターネットやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通して多くの情報をやり取りしています。

その中には、氏名や住所、写真などの個人情報が含まれています。

情報Ⅰ(情報1)では、個人情報の意味とその保護の仕組みを正しく理解し、情報社会の一員として適切に行動することが求められます。

本記事では、個人情報の定義から個人情報保護法の概要、さらにSNS利用時の注意点や関連する権利について整理します。

目次

個人情報とは何か

個人情報の定義

個人情報とは、生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別できるものをいいます。

例えば、次のような情報が個人情報に該当します。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 住所
  • 顔写真
  • 学籍番号
  • 家族構成
  • 病歴
  • 趣味

これらは単独で、あるいは他の情報と照合することで、特定の個人を識別できます。

個人識別符号とは何か

個人識別符号とは、特定の個人を識別することができる文字、番号、記号などをいいます。

例えば、次のようなものがあります。

  • マイナンバー
  • 運転免許証番号
  • パスポート番号
  • 指紋データ

これらも個人情報に含まれます。

個人情報の流出

インターネットでの商品の購入やサービスの利用には、個人情報の登録が必要な場合があります。

この個人情報が、事業者から他社に流出することがあります。

また、個人情報の不正取得を目的としたWebサイトやアプリもあるため、信頼できるサイトかどうかはしっかり確認する必要があります。

個人情報保護法の目的と基本的な仕組み

個人情報保護法は、個人情報を取り扱う事業者に対する情報の取り扱い方法を定めた法律です。正式には、個人情報の保護に関する法律といいます。

個人情報保護法の目的

個人情報保護法は、個人情報の適正な取扱いを定めることで、個人の権利利益を保護することを目的としています。

情報化社会の進展に伴い、大量の個人情報が事業者によって利用されるようになりました。

そのため、情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利を守る仕組みが必要となっています。

事業者に求められる義務

個人情報を取り扱う事業者には、次のような義務があります。

  • 利用目的をできる限り特定すること
  • 適法かつ公正な手段で取得すること
  • 安全に管理すること
  • 本人の同意なく目的外利用をしないこと

オプトアウトによる第三者提供

オプトアウトによる第三者提供とは、本人の事前同意を取得しなくても、一定の要件を満たせば第三者へ個人データを提供できる制度です。

根拠は、個人情報保護法第27条第2項に規定されています。

通常、個人データを第三者に提供するには本人の同意が必要です。しかし例外として、本人が拒否できる仕組み(オプトアウト)を整備し、所定の事項を公表・届出することで、同意なしの提供が認められます。

以下の事項をあらかじめ本人に通知または公表し、さらに個人情報保護委員会へ届け出る必要があります。

  • 第三者提供を行う旨
  • 提供する個人データの項目
  • 提供の方法
  • 本人の求めに応じて提供を停止すること
  • 本人からの請求方法

SNSと個人情報

SNSでは、写真や動画、位置情報などを簡単に投稿できます。

しかし、次のような行為は問題となることがあります。

  • 他人の顔写真を無断で投稿すること
  • 友人の住所や学校名を公開すること
  • 位置情報付きの写真を投稿すること

これらは、本人の意思に反して個人情報を広く公開する行為となる場合があります。

情報発信者としての責任

SNSでは、誰もが情報発信者になります。

一度投稿した情報は、短時間で拡散し、完全に削除することが難しい場合があります。

そのため、投稿前に次の点を確認することが重要です。

  • 個人を特定できる情報が含まれていないか
  • 本人の同意を得ているか
  • 将来にわたり公開されても問題がないか

個人の権利と法的保護

プライバシー権

プライバシー権とは、私生活上の事実や情報をみだりに公開されない権利をいいます。

これは憲法第13条の「個人の尊重」に基づく権利として認められています。

例えば、本人が公開を望んでいない私生活の情報を無断で公表することは、プライバシー権の侵害となる場合があります。

肖像権

肖像権とは、自己の容ぼうや姿態をみだりに撮影・公表されない権利をいいます。

他人の顔写真を無断でSNSに掲載することは、肖像権の侵害となる可能性があります。

特に未成年者の場合には、より慎重な配慮が必要です。

パブリシティ権

パブリシティ権とは、著名人などの氏名や肖像がもつ経済的価値を保護する権利をいいます。

例えば、芸能人の写真を無断で広告に利用することは、パブリシティ権の侵害となることがあります。

一般の人にも肖像権はありますが、パブリシティ権は主に著名人に関わる権利です。

具体例で考える個人情報トラブル

例えば、友人との集合写真をSNSに投稿したとします。

その写真に学校名が分かる制服や名札が写っていた場合、第三者が個人を特定できる可能性があります。

この場合、個人情報の公開や肖像権の侵害につながるおそれがあります。

情報を発信する前に、内容を確認し、必要に応じて加工や削除を行うことが重要です。

確認問題

【第1問】個人情報に該当するものはどれか。最も適切なものを1つ選べ。

ア.今日の天気
イ.生徒の学籍番号
ウ.日本の人口
エ.教室の机の数

【第2問】次の文章が正しければ〇、誤りであれば×と答えよ。

(1)氏名がなくても、他の情報と照合して個人を特定できる場合は個人情報にあたる。
(2)SNSに投稿した写真は、削除すれば必ず完全に消える。
(3)肖像権は著名人にしか認められない。
(4)パブリシティ権は、著名人の氏名や肖像の経済的価値を保護する権利である。

【第3問】次の事例を読み、設問に答えよ。

Aさんは、友人Bさんと遊園地で撮った写真をSNSに投稿した。
写真にはBさんの顔がはっきり写っており、制服の名札も確認できる状態だった。
Bさんには事前の確認をしていなかった。

(1)この投稿で問題となる可能性のある権利を2つ挙げなさい。
(2)なぜ問題となる可能性があるのか、理由を説明しなさい。

答え
【第1問】

【第2問】
(1)〇
(2)×
(3)×
(4)〇

【第3問】
(1)肖像権、プライバシー権
(2)本人の同意なく顔写真や学校が特定できる情報を公開しているため。

まとめ

個人情報とは、特定の個人を識別できる情報です。

個人情報保護法は、その適正な取扱いを定め、個人の権利利益を保護することを目的としています。

SNSの普及により、私たちは容易に情報発信ができるようになりました。

その一方で、プライバシー権や肖像権、パブリシティ権といった権利を侵害しないよう注意する責任も生じています。

情報Ⅰで学ぶ内容を踏まえ、情報社会の一員として適切に判断し、行動することが求められます。

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