高校の「情報Ⅰ」では、情報を伝えるために使われるメディアの種類や、それぞれの特性について学びます。
メディアには、文字や画像などの「表現のためのメディア」、電話やテレビなどの「伝達のためのメディア」、USBメモリやクラウドストレージなどの「記録のためのメディア」があります。
本記事では、「メディアとその特性」の定期テスト対策として、出題されそうな問題をまとめました。定期テストだけでなく、小テストにも活用できます。
穴埋め問題、選択問題、正誤問題、資料読解問題などを用意しているため、単元の理解度を確認するために活用してください。
メディアとその特性の解説記事は、以下になります。問題を解く前に、以下の記事を参考にして知識を得ると、問題を解きやすいと思います。

第1問 穴埋め問題
問題
次の文章の空欄に当てはまる語句を答えよ。
(1)情報は、文字・音声・画像などの( ア )を通して表現され、相手に伝えられる。
(2)情報を表現する手段として使われるものを、( イ )のためのメディアという。
(3)情報の伝達や通信の仲立ちとして使われるものを、( ウ )のためのメディアという。
(4)情報を保存したり、蓄積したりするために使われるものを、( エ )のためのメディアという。
(5)情報を伝えるときは、目的や相手に応じて適切な( オ )を選択することが重要である。
(6)メディアを通して得られた情報を読み解く能力を、( カ )という。
解答
ア:メディア イ:表現 ウ:伝達 エ:記録 オ:メディア カ:メディアリテラシー
解説
(1)情報そのものには決まった形がないため、文字・音声・画像などの「メディア」を通して表現されます。メディアは、情報を表したり伝えたりするための仲立ちとなるものです。
(2)文字・音声・画像など、情報の内容をどのような形で表すかに関係するものを「表現のためのメディア」といいます。
(3)電話やテレビなど、情報を送り手から受け手へ届ける役割をもつものを「伝達のためのメディア」といいます。
(4)USBメモリやクラウドストレージなど、情報を保存し、後から利用できるようにするものを「記録のためのメディア」といいます。メディアは、デジタル機器に限りません。紙などのデジタル機器以外のものも、メディアに該当します。
第2問 選択問題
問題
(1)次のうち、「表現のためのメディア」に当てはまるものとして最も適切なものを一つ選べ。
ア.文字
イ.電話
ウ.USBメモリ
エ.電子メール
(2)次のうち、「伝達のためのメディア」に当てはまるものとして最も適切なものを一つ選べ。
ア.画像
イ.動画
ウ.テレビ
エ.手帳
(3)次のうち、「記録のためのメディア」に当てはまるものとして最も適切なものを一つ選べ。
ア.音声
イ.表情
ウ.USBメモリ
エ.電話
(4)双方向のメディアに当てはまるものを一つ選べ。
ア.新聞
イ.テレビ
ウ.電話
エ.雑誌
(5)一方向のメディアに当てはまるものを一つ選べ。
ア.SNS
イ.電子掲示板
ウ.テレビ会議
エ.新聞
(6)一人から多数の人に向けて情報を伝える「1対多」のメディアとして最も適切なものを一つ選べ。
ア.手紙
イ.電話
ウ.テレビ
エ.電子メール
(7)次のうち、文字・音声・画像・動画を組み合わせて情報を表現できるメディアとして最も適切なものを一つ選べ。
ア.手紙
イ.Webページ
ウ.電話
エ.手帳
(8)メディアリテラシーの説明として最も適切なものを一つ選びなさい。
ア.パソコンを速く操作する能力
イ.情報を暗記する能力
ウ.メディアから得た情報を読み解き、適切に発信する能力
エ.多くの情報を無条件に信じる能力
解答
(1)ア (2)ウ (3)ウ (4)ウ (5)エ (6)ウ (7)イ (8)ウ
解説
(1)正解は「ア」です。文字は、情報の内容を目に見える形で表す「表現のためのメディア」です。電話や電子メールは主に情報を伝達するために使われます。
(2)正解は「ウ」です。テレビは、映像や音声によって情報を多くの人へ届けるため、「伝達のためのメディア」に分類できます。
(3)正解は「ウ」です。USBメモリは、文書や画像などのデータを保存しておくことができるため、「記録のためのメディア」です。
(4)正解は「ウ」です。電話では、一方が話すだけでなく、相手もその場で返事をすることができます。このように、送り手と受け手の両方が情報をやり取りできるものを「双方向のメディア」といいます。
(5)正解は「エ」です。新聞は、基本的に発信者から読者へ情報を伝える「一方向のメディア」です。読者がその場ですぐに発信者へ情報を返す仕組みではありません。
(6)正解は「ウ」です。テレビは、一つの放送局などから多数の視聴者へ情報を届けるため、「1対多」のメディアの代表例です。
(7)正解は「イ」です。Webページでは、文字だけでなく、画像・音声・動画など、複数の表現方法を組み合わせて情報を伝えることができます。
(8)正解は「ウ」です。メディアリテラシーとは、メディアから得た情報を適切に読み解き、必要に応じて情報を活用したり発信したりする能力のことです。
第3問 正誤問題(〇×問題)
問題
次の文が正しければ「○」、誤っていれば「×」と答えよ。
(1)メディアとは、テレビやインターネットなどの電子機器だけを指す。
(2)文字や画像は、情報を表現するためのメディアとして考えられる。
(3)USBメモリは、情報を伝達するためにしか使われない。
(4)SNSは、複数の人が情報を発信したり受け取ったりできる双方向のメディアである。
(5)テレビは、一般的に一つの発信者から多数の視聴者へ情報を伝える。
(6)同じ情報であれば、どのメディアを使って伝えても、必ず同じように伝わる。
(7)情報の受け手は、自分の知識や経験をもとに情報を解釈する。
(8)発信者の意図は、情報の内容や表現方法に影響を与えることがある。
(9)対面でのコミュニケーションでは、言葉以外の情報は使われない。
(10)SNSでは、対面の会話に比べて表情や声の調子などの情報が伝わりにくいことがある。
(11)多くの人に共有されている情報は、必ず正しいと判断できる。
(12)目的や相手に合わせて、使用するメディアを選ぶ必要がある。
解答
(1)× (2)○ (3)× (4)○ (5)○ (6)× (7)○ (8)○ (9)× (10)○ (11)× (12)○
解説
(1)×。メディアはテレビやインターネットなどの電子的なものだけではありません。文字・画像・電話・新聞・手紙なども、情報を表現・伝達・記録するメディアとして考えられます。
(2)○。文字や画像は、情報の内容を目に見える形で表すことができるため、「表現のためのメディア」です。
(3)×。USBメモリは、主にデータを保存する「記録のためのメディア」として使われます。「伝達するためにしか使われない」という部分が誤りです。
(4)○。SNSでは、情報を受け取るだけでなく、自分から投稿やコメントなどを行うこともできるため、双方向のメディアと考えられます。
(5)○。テレビ放送は、一般的に放送局などの発信者から多数の視聴者へ情報を届ける「1対多」のメディアです。
(6)×。同じ情報でも、使うメディアによって伝わり方が変わることがあります。例えば、文章だけの場合と動画で説明する場合では、受け手が得られる情報や印象が異なります。
(7)○。人は、自分がすでにもっている知識や経験などをもとに情報を受け取り、意味を考えます。そのため、同じ情報でも人によって受け取り方が異なることがあります。
(8)○。発信者は、目的に応じて伝える内容を選んだり、特定の部分を強調したりすることがあります。そのため、情報を見るときには発信者の立場や目的を考えることが重要です。
(9)×。対面でのコミュニケーションでは、言葉だけでなく、表情・身振り・声の大きさや調子などからも情報が伝わります。
(10)○。文字を中心としたSNSでは、対面での会話のように表情や声の調子が直接伝わらない場合があります。そのため、送り手の意図とは異なる意味で受け取られることもあります。
(11)×。多くの人が共有しているからといって、その情報が正しいとは限りません。情報の発信者や根拠、出典などを確認する必要があります。
(12)○。伝えたい内容や相手によって、適したメディアは異なります。情報を効果的に伝えるためには、目的や相手に合わせてメディアを選択することが重要です。
第4問 メディアの分類
問題
次のものが、主にどの目的で使われるメディアかを、以下の選択肢から選べ。※メディアには複数の役割をもつものがありますが、ここでは最も代表的な使われ方で分類してください。
・表現のためのメディア
・伝達のためのメディア
・記録のためのメディア
(1)文字
(2)音声
(3)画像
(4)電話
(5)テレビ
(6)手紙
(7)看板
(8)USBメモリ
(9)クラウドストレージ
(10)手帳
解答
(1)表現のためのメディア (2)表現のためのメディア (3)表現のためのメディア (4)伝達のためのメディア (5)伝達のためのメディア (6)伝達のためのメディア (7)伝達のためのメディア (8)記録のためのメディア(9)記録のためのメディア (10)記録のためのメディア
解説
(1)「文字」は、情報の内容を文字という形で表すため、「表現のためのメディア」に分類できます。
(2)「音声」は、声や音によって情報を表すため、「表現のためのメディア」に分類できます。
(3)「画像」は、写真や図などによって情報を視覚的に表すため、「表現のためのメディア」に分類できます。
(4)「電話」は、離れた場所にいる相手へ音声によって情報を届けるため、「伝達のためのメディア」に分類できます。
(5)「テレビ」は、映像や音声を使って多数の人へ情報を届けるため、「伝達のためのメディア」に分類できます。
(6)「手紙」は、書かれた情報を相手へ届けるため、ここでは「伝達のためのメディア」に分類します。
(7)「看板」は、文字や画像などを使って、そこを見る人へ情報を知らせるため、ここでは「伝達のためのメディア」に分類します。
(8)「USBメモリ」は、文書・画像・動画などのデータを保存できるため、「記録のためのメディア」に分類できます。
(9)「クラウドストレージ」は、インターネット上の保存領域にデータを保存できるため、「記録のためのメディア」に分類できます。
(10)「手帳」は、予定や出来事などを書き残して後から確認できるため、「記録のためのメディア」に分類できます。
ただし、メディアには複数の役割をもつものもあります。例えば、手紙は相手に情報を伝えるだけでなく、書かれた内容を記録として残すこともできます。問題では、「主にどのような目的で使われているか」を考えて分類しましょう。
第5問 資料読解問題
問題
次の文章を読み、問いに答えよ。
ある動画共有サイトに、「この商品を使えば、1週間で必ず成績が上がる」という学習教材の広告動画が投稿されていた。
動画では、教材を使って成績が上がったという生徒の体験談が紹介されていたが、成績が上がらなかった例は紹介されていなかった。
また、動画の投稿者は、その教材を販売している会社であった。
多くの視聴者が動画を共有し、「この教材なら絶対に効果がある」とコメントしていた。
(1)この動画が、特定の情報だけを選んで示していると考えられる部分を答えよ。
(2)動画の発信者には、どのような目的があると考えられるか。
(3)この動画の情報を評価するために、確認すべきことを二つ答えよ。
(4)多くの人が動画を共有していることだけを理由に、内容が正しいと判断してよいか。理由も含めて答えよ。
(5)この事例において、メディアリテラシーが必要な理由を50字程度で答えよ。
解答例
(1)教材を使って成績が上がった事例だけを紹介し、成績が上がらなかった事例を紹介していない部分。
(2)教材の効果を強調し、視聴者に教材を購入してもらう目的。
(3)・客観的な調査結果やデータが示されているか確認する。 ・別の利用者による評価や第三者機関の情報を確認する。 ・広告であることや販売会社との関係を確認する。 ・「必ず成績が上がる」という主張の根拠を確認する。など。
(4)判断してはいけない。共有数やコメント数が多くても、情報の内容が正しいとは限らず、同じ広告表現を信じた人が共有している可能性もあるためである。
(5)情報には発信者の目的や編集が含まれるため、根拠や立場を確認して判断する必要があるから。
解説
(1)動画では「成績が上がった生徒」の体験談だけが紹介され、「成績が上がらなかった生徒」の例は紹介されていません。このように、発信者が目的に合わせて一部の情報だけを選んで示すことがあります。
(2)投稿者は教材を販売している会社なので、教材の効果を強調して、視聴者に商品を購入してもらう目的があると考えられます。情報を評価するときには、「誰が」「何のために」発信しているのかを確認することが重要です。
(3)広告の内容だけで判断せず、客観的な調査結果やデータがあるか、第三者による評価があるかなどを確認します。また、「1週間で必ず成績が上がる」という主張にどのような根拠があるのかを確認することも重要です。
(4)多くの人が共有していても、内容が正しいとは限りません。誤った情報や根拠の乏しい情報であっても、多くの人に共有されることがあります。そのため、共有数やコメント数だけで信頼性を判断してはいけません。
(5)メディアから得られる情報には、発信者の目的や考え方が反映されている場合があります。そのため、情報をそのまま信じるのではなく、発信者・目的・根拠・出典などを確認して判断するメディアリテラシーが必要です。
メディアとその特性を学習して感じたこと
この単元は、文字・テレビ・電話・SNSなど、普段から使っているものが多く登場するため、最初はそれほど難しくないと思っていました。
ところが、実際に問題を解いてみると、「これは表現のためのメディアなのか、伝達のためのメディアなのか」「一つのメディアに複数の役割がある場合はどう考えるのか」など、意外と判断に迷うところがありました。
大学で情報理論やデジタル信号処理を学んだ後に振り返っても、この単元の基本となる「情報そのもの」と「情報を表現・伝達する手段」を分けて考えることは重要だったと思います。
「メディア=テレビやインターネット」だと思っていた
最初に少し戸惑ったのが、「メディア」という言葉の意味です。
普段「メディア」と聞くと、テレビ・新聞・インターネットなどを思い浮かべていたので、「文字」「音声」「画像」までメディアとして扱うことに違和感がありました。
そこで最初は、メディア=情報と人との間を仲立ちするものくらいのイメージで考えるようにしました。そのうえで、
- 文字・音声・画像=情報を表す
- 電話・テレビなど=情報を届ける
- USBメモリ・クラウドストレージなど=情報を残す
と整理すると、かなり分かりやすくなりました。
「表現・伝達・記録」の3分類は最初は丸暗記した
この単元で最初に覚えたのは、
表現のためのメディア、伝達のためのメディア、記録のためのメディアという3分類です。
正直なところ、最初から完全に納得して分類できていたわけではありません。
文字・音声・画像 → 表現
電話・テレビ → 伝達
USBメモリ・クラウドストレージ → 記録
という代表例を丸暗記することが定期テスト対策には有効だと思います。
代表例をいくつか覚えてから問題を解いていくと、「何をするためのものなのか」という基準がだんだん分かってきました。
一番迷ったのは「一つのメディアに複数の役割がある」こと
この単元で特にややこしいと感じたのは、メディアを必ず一つの種類に分類できるわけではないことです。
例えば「手紙」は、相手に情報を届けるという意味では「伝達のためのメディア」です。
しかし、書いた内容が残るので「記録」という役割もあります。
Webページでも、文字や画像で情報を「表現」し、それをインターネットで「伝達」することができます。
最初は、「それなら、どっちが正解なの?」と思いました。
ここは、問題文で何を基準に分類しているのかを見ることが大切だと分かってから、かなり解きやすくなりました。
特に「主な目的」「最も代表的な使われ方」と書かれている場合には、すべての機能を考えるのではなく、その問題で重視されている役割を選ぶようにしていました。
一方向・双方向は具体例で覚えると簡単だった
「一方向」「双方向」という言葉は、定義だけで覚えるよりも具体例で考えたほうが分かりやすかったです。
テレビ・新聞 → 基本的に一方向
電話・SNS → 双方向
と覚えていました。
ポイントは、受け手が情報を受け取るだけなのか、それとも受け手も情報を返せるのかです。
「一方向」「双方向」という言葉を暗記するよりも、「返事ができるか?」と考えると判断しやすくなりました。
メディアリテラシーは定義だけ覚えても不十分だった
「メディアリテラシー」は、メディアから得た情報を読み解き、適切に活用・発信する能力などと覚えることができます。
私も最初は、ほぼこの定義を丸暗記していました。
ただし、問題を解くうえでは定義を覚えるだけでは足りません。事例問題を解くためには、様々なことを考慮する必要があり、単純な丸暗記だけでは不十分な場合がありました。
- 誰が発信しているのか
- 何のために発信しているのか
- 根拠は示されているか
- 都合のよい情報だけを取り上げていないか
- 他の情報源でも確認できるか
等を考える必要があります。
特に資料読解問題では、「情報が正しいか間違っているか」をすぐに決めるのではなく、その情報を判断するためには何を確認すべきかを考えることがポイントだと思います。
難しく考えるよりは、常識的にどうか、という視点で問題を解くとメディアリテラシーに関する問題は正答率が高くなる気がします。第5問の資料読解問題も、常識で考えることで、比較的正答しやすいと思います。
この単元は「代表例を暗記→判断基準を理解」の順で勉強した
私の場合、この単元は最初からすべてを理屈で理解しようとするより、以下の順番のほうが覚えやすかったです。
1.代表例を覚える
2.問題を解く
3.なぜその分類になるのかを考える
丸暗記してよかったものをまとめると、以下になります。
- 表現・伝達・記録という3分類
- それぞれの代表例
- メディアリテラシーの基本的な意味
意味まで理解しておきたいものをまとめると、以下になります。
- 一方向と双方向の違い
- 1対1・1対多などの違い
- メディアによって伝わり方が変わる理由
- 一つのメディアが複数の役割をもつこと
- 発信者の目的や根拠を確認する必要性
この単元は用語だけを見ると簡単ですが、テストでは具体例を示して「どのように判断するか」を問われることがあります。
まず代表的な用語や例を覚えて、その後に「なぜそう判断するのか」を説明できるところまで理解すると、選択問題だけでなく資料読解問題にも対応しやすくなると思います。
